Home > 歯科界へのメッセージ > 『ブラックジャックによろしく』を読む<2003.7>
コムネット会員情報誌「Together」に掲載している、弊社社長・菊池恩恵によるコラム「TRIANGLE」です。
いま大評判のコミック『ブラックジャックによろしく』(講談社)。単行本1-4巻だけでも400万部以上を売り上げたといいます。さらに、4月から6月まで、テレビドラマとして11週放映され(TBS系)、視聴率は12-16%、常にベストテンにランクされました。
視聴者の感想は「久しぶりに力のこもったドラマをみた。」「医療について考えさせられた。」「英二郎の真摯ながんばりに勇気をもらった。」と若き研修医斉藤英二郎が、「医者っていったい何なんだ!? 医者の仕事は人を病気や怪我から守ることではないのか!」と不条理な日本の医療の現実に挑み続ける勇気と正義感に感動したという「骨太」のものが多かったのも特徴的でした。
「…死にたくなければ、夜間車に乗ってはいけない。万が一事故を起こしても、まともな医者に診察してもらえる可能性はほとんどない」日本の現実。交通事故の診療費は「自由診療」で通常の点数の3倍も請求する病院。国家試験合格にのみ焦点をあてる大学教育、そして実技試験のないペーパーテストで医師の「適性」が判断され免許が与えられる医師養成の問題点。それは決して誇張ではありません。(マフィアとまで称される)医局が支配する系列病院の「閉ざされた世界」で、患者を置き忘れた「医療」がまかり通るなかで、患者とともに病気に立ち向かう斉藤が一般庶民に支持されるのは当然です。
解説本『ホスピタル・クライシス 衝撃の事実』のなかで医学博士の神前格氏は、患者の心に耳を傾け、患者をごまかさず、患者に対して人間としてかかわる斉藤に「いい医者の原型」をみると評価しています。
『患者学』の著者でもある神前氏は「名医の条件」として、以下の項目を挙げ「この22項目のすべてを満たしたものが本物の名医である。」と断言しています。
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これらは、歯科の世界にも通じるものです。コムネット会員の中にもこの条件を満たすドクターが数多く存在していることを誇りに思うとともに、これからも「患者さんのために」を最優先に奮闘する先生方を全力で応援してまいりたいと思います。
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