歯科界へのメッセージ

Message to the dental world

コムネット会員情報誌「Together」に掲載している、弊社社長・菊池恩恵によるコラム「TRIANGLE」です。

「次の20年」を目指して

歯科医療に〈夢〉と〈誇り〉を!

●10月14日に創立20周年

おかげさまで、1987年にコムネットが「デンタルサポートシステム」の事業を開始してから、10月14日に20周年を迎えます。これまでの、会員の皆様、歯科関係者の方々のご支援、ご協力に心より感謝いたします。そして何よりも「医療の主人公」として、延べ1600医院に及ぶコムネット会員歯科医院で治療を受け、予防のために継続的に口腔ケアを受けておられる患者の皆様に、祝福と敬意を表したいと思います。

●「ギャップを埋める」ために

20年前、私たちが目指したものは、歯科医院と患者の間にあるギャップを埋め、信頼関係を築くことでした。当時は、医療者と患者の間には、立場においても、知識や意識においても、大きな落差がありました。「何の説明もなく、いきなり歯を抜かれた」という話も珍しいことではなく、歯科医院側からの情報提供や説明は省みられない時代でした。

それに対して、私たちは「痛みや苦しみの当事者であり、クライアント(医療消費者)である患者さんに、十分な情報を提供し、共に疾病に立ち向かって行くことが、医療本来のあり方である」という理念の下に、患者中心の歯科医院づくりを目指す「デンタルサポート」をスタートさせました。

●「患者中心」が発展の基礎

当時、日本の歯科医院数は約5万、1医院の1日の患者数は平均25人という数字でした。厚生省(当時)が70年代に、1985年を目標に人口10万人に50人(人口2千人に1人)まで急激に歯科医師養成を進めたのを受け、私たちは「今後、過当競争から歯科医院の選別・淘汰の時代が来る」と予想しました。「患者が歯科医院を選ぶ」時代、私たちは、患者さんとの「コミュニケーション」を活性化し、補綴中心の「後追い治療」から患者さんの願いである「健康」に焦点を定めた「予防」にシフトすることが医院経営向上の王道であることを訴えてきました。

●歯科領域拡大のチャンス!

現在、歯科医院は1.35倍の6万7千医院に増加し、診療報酬は切り下げられ、国民医療費に占める歯科の割合が過去最低の7.7%まで落ち込んでいます。「歯科医師の5人に1人がワーキングプア」という報道が現実になる危機的状況も呈しています。

しかし、コムネットの会員歯科医院は、この環境下でも健闘し飛躍している医院が多いことも、毎月のインタビューなどでご存知の通りです。

飛躍しているドクターに共通するのは、明確な理念、目標を持ち、予防を中心にスタッフの力を最大限に生かし、患者さんとのコミュニケーションを基礎に、自由診療の比率を高めている医院です。また、歯科の領域を「むし歯・歯周病」の枠から、口腔から全身を視野に入れた診療に広げ、患者さんの「美と健康」の願いに、正面から応える姿勢が、患者さんの支持を得ています。

会員情報誌Together2007年10月号でマニュアルを一挙掲載している、Mパタカラによる摂食機能障害へのアプローチは、まさに歯科領域の拡大の突破口です。この情報を、いち早く皆様にご紹介できることを誇りに思います。ぜひご活用いただき、行動を開始していただきたいと思います。

●歯科医療に夢と誇りを!

歯科界は、現在大きな激動期にあります。しかし、その未来は、目標を持って努力を続けるなら、夢と希望にあふれる世界が待っていると考えています。「歯科医療に夢と誇りを!」これは現在私たちが掲げているスローガンです。歯科は、笑顔と健康のカナメです。患者さんの「笑顔」、ドクター・スタッフの「笑顔」を目指して、私たちも、新しい「20年」に向かって、邁進してまいります。「歯科界に元気を!」それが私たちの願いです。